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7月16日、「警察、文春、統一教会」も極左革マル派の浸透に蝕まれる。世界日報も騙された、日本の赤い霧。JR総連、松崎明と腐った警察組織とマスコミの癒着。

7月16日、「警察、文春、統一教会」も極左革マル派の浸透に蝕まれる。世界日報も騙された、日本の赤い霧。JR総連、松崎明と腐った警察組織とマスコミの癒着。
牧久氏の『暴君:新左翼・松崎明に支配されたJR秘史』 (小学館) を読んだ。

(こんな内容)→暴君に支配された「平成JR秘史」–2018年春、JR東労組から3万3000人の組合員が一挙に脱退した。同労組の組合員はあっという間に3分の1に激減し、崩壊の危機に追い込まれてしまった。いったい、何が起こったのか–。かつての動労、JR東労組委員長にして革マル派の実質的な指導者と見られる労働運動家・松崎明の死から8年。JR東日本が、「JRの妖怪」と呼ばれたこの男の”呪縛”から、ようやく「解放される日」を迎えたのか。
この作品は国鉄民営化に「コペルニクス的転換」といわれる方針転換により全面的に協力し、JR発足後は組合にシンパを浸透させて巨大な影響力を持った男・松崎明の評伝であり、複雑怪奇な平成裏面史の封印を解く画期的ノンフィクションである。
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僕が上京したのは1977年。当時住んでいたところから大学に行くまでの間「国鉄」を利用しなくてよかったので記憶が薄れているが、当時は私鉄などがよくストをしていた。国鉄も「順法闘争」という名の違法行為をしていたものだ。学生だったから、朝の通勤ラッシュでイライラさせられることはなかったが‥。上尾駅などで駅関係者が襲撃(1973年)されたりしたのは自業自得だとおもったものだ(当時は田舎にいたので、あまりピンとはこなかったが)。

ともあれ、序章は「天使と悪魔」。要は「ジキルとハイド」か。革マル派の重鎮と思いきや、警視総監だった自民党の秦野章と親交があったり…。
違法ストの煽動者だったのが、いつのまにか国労と袂をわかち、穏健派の鉄労(民社・同盟系)と「協調」して民営分割路線に賛成する(いわゆる松崎明・動労の「コペ転」)。

要は左翼革命主義者ならではの自由自在、転んだフリをしながらの闘争路線の変更。その歩みが丹念に綴られている。

初期の「コペ転」のころ、本書でも指摘されているが、「世界日報」「正論」などに出たり、「文藝春秋」で、屋山太郎氏と対談したり…。それらをリアルタイムで読破した記憶も甦ってきた。当時から「ネバーセイネバー」の信念を持っていたから、「こいつ、騙す気かな」とは思っていたが……。
鉄労とともに、国労をつぶし、労組勢力を手中におさめた松崎氏が次にやったことは‥‥。旧鉄労勢力をサラミ戦術的に徐々に切り崩していく‥‥。その対立の過程も詳述されている。鉄労系は動労の裏切りに気づき、果敢に抵抗していく‥‥。

学生時代、労働運動の歴史には関心を持っていて、社会人になってからも、牧氏も言及している宗形明さんの本(『もう一つの「未完の『国鉄改革』」―JR東日本革マル疑惑問題を検証する』月曜評論社、『続 もう一つの「未完の『国鉄改革』」―JR東日本革マル疑惑問題を検証する』『異形の労働組合指導者「松崎明」の“死”とその後―「JR東日本革マル問題」の現状』高木書房…ほか)なども読んだりしていたこともあり、松崎・動労に対しては、ある種の「偏見」を持っていたので、本書もふむふむなるほどという形で読みすすめることができた。

松崎明を妖怪とみなした週刊文春の報道に対するキヨスク販売拒否騒動や、JR東海の葛西氏(当時副社長)に対するスキャンダル「報導」の裏舞台など、さまざまな松崎・動労に関する騒動史も綴られている。当時、そんな事件が次々とあったな‥と想いだしたりもした次第。

それにしても東日本に「天下り」してきた警察公安関係者が、こともあろうに、革マル派などの盗聴などによって、弱みを握られ、松崎動労の「隠れガードマン」になっていた実態が指摘されているが、情けないにもホドがある。こんなのが「国家権力」の一員だったのか?

そのほか、第七章以降、東日本の労組内での反松崎派の台頭等々、知らない裏面史なども興味深く読破した。
東日本ではほぼ消滅しつつある「妖怪の魂」……。ハッピーエンドで終わるかと思いきや、北海道ではまだ生き続けているそうな……。油断禁物?

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