🐚 海没遺骨ネット拡散、遺族の「海で安らかに」踏みにじられ…政府は問題視・回収急ぐ 📰

このとき愛国丸からは349柱が引き揚げられ、現地では焼骨式も行われた。
佐藤さんは「機関長だった父がいたはずの機関室は底部にある。父の骨はないだろう」と思いながらも、「海の男が船とともにいる。このまま静かに眠らせてあげるべきだ」と考え、気持ちに区切りを付けた。
外国人ダイバーのネット掲載に愕然
ところが、近年、外国人ダイバーが撮影した遺骨の画像がネット上に掲載されていることを知り、愕然(がくぜん)とした。
厚生労働省は、こうしたケースについて「遺骨の尊厳が損なわれる」として問題視し、情報の収集を強化し、回収を急ぐ方針だ。
沈んだ場所が深い愛国丸は今回の調査対象から外れている。しかし佐藤さんは、「海が戦没者にとって守られた場所ではなくなっている。多くの遺骨を引き揚げてほしいし、子どもの世代が生きているうちにDNA型鑑定で身元を特定し、遺族の元に返してほしい」と訴えた。
【ミクロネシア連邦=加藤学】厚生労働省は22日、トラック諸島(現ミクロネシア連邦チューク州)沖で、太平洋戦争中に撃沈された日本の艦船で遺骨の収集に向けた調査を行った。政府は「海没遺骨」の情報を積極的に集める方針を示しており、これを受けた対応だ。