プリメド社『患者トラブル vs 応招義務』立ち読み動画

プリメド社『患者トラブル vs 応招義務』立ち読み動画
https://www.primed.co.jp/book_kanjatrouble.htm
当社が設立された25年前は、“インフォームド・コンセント(IC)”が盛んに論じられた頃です。その頃、「患者は弱者であるので医療者は積極的にサポートしなければならない」という思いが医療界に満ちていたように思います。
今では、そんなICも一般的になりました。医療者でなくても医療機関を訪問するたびに「患者に寄り添う優しい医療」という雰囲気を感じています。

しかし、そんな“優しくあろう”とする医療者の熱意が、医療トラブルの場面では、「自分が至らないせい」、「医療はどんな場合も受け入れないといけない」と考えて、逆に解決を難しくしているのではないでしょうか。

この本の著者である“なにわのトラブルバスター”こと尾内康彦氏が強調したいのは、まさにこのことで、「優しさだけでは医療は守れない」ということです。たくさんのトラブルを解決に導いた尾内氏は、医療現場が疲弊していく様子を何度となく見てきたそうです。

そして尾内氏がもう一つ強調するのは、ICが議論された頃とは、“時代が変わった”ということです。「社会情勢が変わった」、「医療者の意識も変わった」、「患者さんの意識も変わった」。だから、かつての「優しい思い」だけでは、トラブルは解決しない。ときには毅然と「診療をお断りする」という心構えも必要ということを、尾内氏が経験した多くの事例を紹介しながら訴えています。「トラブルの矢面に立たされるスタッフを守り、そして医療を継続していくためにも、“心構え”を考え「応招義務」を再考する必要がある」というのが尾内氏の切なる願いです。