片側1車線の夜の道路を走るバイク。
緩やかな左カーブを抜けたその時、何かとぶつかり、ガタンと音が。
映像を確認すると、左から飛び出してきたのは大きな角を生やした野生のシカ。
後方をとらえた映像を見ると、バイクとぶつかったシカは、自力で立ち上がりその場から去っていった。
バイクは転倒することなく済み、運転していた男性にけがはなかったが、バイクはカウルが割れるなど大きく損傷した。
バイクの運転手「前方にも車両が走っていて、その後をゆっくりめのペースで走っていたら急にシカが飛び出してきたっていう感じ。走っているときは全く見えなくて、ライトに入ってきたと思ったら、あ、シカだと思った瞬間にはぶつかった。バイクが速かったら自分の体にシカが激突してるし、一秒遅かったら前に出てきて正面衝突で大惨事だった」
こうした夜間の飛び出しには、シカの生態が関係していると専門家は指摘する。
アジア動物医療研究センター・パンク町田センター長「(シカは)夜行性動物です。日没直後から数時間が一番活動が活発。車のライトが急に当たると、目の前が真っ白になり、一時的に周りが見えなくなる。シカはどこを走っているかわからない状態になり、よけきるのが難しいこともある」
運転中に、野生動物と衝突する事故はあとを絶たず、野生動物が路上で死ぬ事故「ロードキル」は毎年多く起きている。
野生動物との衝突を避けるためには、どのような運転を心がければいいだろうか。
富士山アウトドアミュージアム・舟津宏昭代表「ロービームよりハイビームの方が、危険を察知するタイミングが早くなるので安全だと思う。(森の近くや夜間は)アクセルを少し緩めておくだけで衝突被害を軽減することができる」
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