【条例改正案】“子どもだけで留守番”は虐待に? 全国初の条例へ【#みんなのギモン】

【条例改正案】“子どもだけで留守番”は虐待に? 全国初の条例へ【#みんなのギモン】
5日のギモンは「子どもだけで“留守番” 虐待に?」がテーマです。

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埼玉県の県議会で、子どもを自宅などに放置することを禁止する条例の改正案が提出されました。

自民党の県議団が4日に提出した条例の改正案ですが、子どもを養護する保護者や保育施設の職員などが住居に子どもを残したまま外出する、車に放置する行為を禁止するという内容です。この対象となる児童の年齢は、小学3年生以下です。これより上の年齢の小学4年生から6年生については、努力義務とする案になっています。さらに、こうした状況を発見した場合には、速やかに通告・通報することを県民に義務づけるという案です。ただし、罰則規定はありません。

この案は2018年に施行された県虐待禁止条例の改正を求めて提出したもので、採決は13日の予定です。これがもし可決されると、子どもの放置や置き去りの禁止を明文化した全国初の条例となります。来年4月1日から施行が予定しているといいます。

5日のポイントはこちらになります。

◇子ども放置禁止 境界線は?
◇“留守番禁止” 海外では当たり前?

■低学年だけでの留守番…大半の子どもが経験済み

条例でどのような状態を“放置”とするのか。県議会の質疑を参照にまとめました。

【具体例】
(1)公園で子どもだけで遊ばせる
(2)小学1年生から3年生だけで登下校する
(3)子どもを室内に置いて玄関先で宅配便を受け取る

上記のうち、(1)と(2)が“放置”とみなされます。宅配便の受け取りは、子どもと同じ屋内にいるので大丈夫です。

なぜこのような案が提出されたのか、理由を聞いてみると、近年、自宅や車内に児童を放置する悲惨な事案が起きていることを受けて、短時間でも児童が放置されるのは危険だとして提出されたということです。

実際、子どもを放置する事案は、悲しいことに各地で起きています。4日には愛知県名古屋市で5歳と3歳の娘を、4日間連続で半日以上放置したとして父親が逮捕されました。2人にケガはなかったということですが、父親は「スロットに行きたい欲求を我慢できなかった」と供述しており、容疑を認めているということです。

こうした事案が実際に起きていることは事実で、もちろんあってはならないことですが、一方で保護者の立場からすると、「常に子どもと一緒にいましょう」と条例で義務づけるのは、実態にそぐわないのではという意見もあります

通信教育などの事業を行うベネッセが以前、調査を行いました。小学生以下の子どもがいる人に、「自身の子どもが初めて子どもだけで留守番したのはいつですか」と聞いたところ、最も多かったのは「小学1年生」、その次に多かったのが「小学3年生」でした。小学校高学年になるころには、大半の子どもが留守番を経験している実態があります。

では、どういう時に留守番をさせるかですが、最も多かったのは「買い物(44.2%)」です。次に「仕事の都合(37.1%)」「学童保育を卒業した(3.5%)」という理由でした。小学校の高学年くらいになると、もう学童に行かずに家でという子どもも実際は多いと思います。

では実際、条例が施行されるかもしれない埼玉県民はどのように受け止めているのか聞きました。

10歳と6歳、0歳の子どもがいる埼玉県民
「現実的に無理だと思います。子育てしている人にとっては難しい」

学童のスタッフ
「学童でお手伝いしているんですけど、お母さんお父さんが必死になって、どうにかして時間の都合をつけているのに、それをやってしまったらお仕事できないんじゃないの」

埼玉県民
「個人的には全面的に賛成ですけど、その分のサポートも考えてほしい」

■ニュージーランドは厳格 海外の“留守番”事情

ここで2つめのポイント「“留守番禁止” 海外では当たり前?」です。

海外の事例もみてみましょう。アメリカのメリーランド州では8歳未満、イリノイ州では14歳未満の子どもだけで留守番をしないよう定められています。

さらに、ニュージーランドではかなり厳格で、国の法律として「14歳未満の子どもを自宅に放置するのは違法行為」とされています。
海外の事例をみると「日本は甘いんじゃないか」と感じる人もいるかもしれませんが、日本は諸外国に比べて治安がよく、誘拐などが現実として少ないということはおさえておきたいと思います。

■学童不足の埼玉県…専門家「実現できるのか疑問」

では、埼玉県の条例についてどのような課題があるのか。こども論を専門とする獨協大学・国際教養学部の和田一郎教授を取材しました。和田教授は「この条例の『子どもを安全に』という理念は理解をできる」とした上で、「学童の充実が必要となってくる。そのためには大きな予算措置も行わなければいけない。理念とは別に制度を実現できるのか疑問だ」というような課題を指摘しています。

こうした根本的な子育て環境をめぐる問題については、6日に県議会で質疑が行われるということです。

ただ、実際問題として、埼玉では学童の不足が課題となっています。「誰でも必要に応じて利用できる、夕食なども場合によっては必要となるのではないか。さらに、海外のように所得制限なしに、家で見なければいけないケースを公費で利用できるチャイルドシッターも必要になるのではないか」と和田教授は指摘しています。もちろん、このためにはきちんとした予算を伴わなければならないということです。

   ◇

今の社会は働き方が親も非常に多様になっています。小学生も夜に塾に通う時代です。今の行政のサービスというのは、平日の昼間の運営が中心です。そういったことにとどまらない取り組みを同時に導入しなければ、結局は責任を親に押しつけるだけになってしまいます。
(2023年10月5日放送「news every.」より)

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