
次の瞬間、反対から来た車に激しく衝突します。
さらに付近の車も巻き込み6台がからむ事故になりました。
運転していたのは、当時79歳の女。
この直前、1.5キロ離れた場所で当時70歳の女性をはねる事故を起こしていました。
この事故で亡くなった藤田明美さん。
「突然なんですよね、事故って。お別れを言うこともできず、感謝を伝えることもできず」(藤田明美さんの長女 ダンラップ菜帆子さん)
藤田さんの娘で、現在はアメリカで暮らすダンラップ菜帆子さんです。
藤田さんをはねた車の運転手は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」、「パニックになった」と話していました。
母の命はなぜ失われたのか。何をしていてもその思いが消えません。
「『あー母に見せてあげたかったな』とか『これ母もやりたかっただろうな』とかそんなことばっかりで。全身全霊で楽しむっていうのは、多分これから死ぬまでないんだと思います」(ダンラップ菜帆子さん)
踏み間違えによる事故は、あとをたちません。
10月15日、札幌市北区で営業中のピザ店に乗用車が突っ込みました。
運転していたのは、85歳の男性でした。
警察によりますと踏み間違いによる事故は、過去5年間で446件発生。
高齢ドライバーによる事故は、その半数で20人が死亡したということです。
2022年8月の事故で亡くなった藤田明美さん。
1年後に免許の自主返納を予定するなど安全運転への意識が高かったといいます。
「母は車にアクセルとブレーキと書いたテープを貼っていた。」((ダンラップ菜帆子さん))
娘の菜帆子さんは、免許返納についても真剣に考えてほしいといいます。
「自分がよければいいやじゃなくて。他人に迷惑かからないようにするためには、どうしたらいいかって今一度考えて、運転免許の更新やハンドルを握ることを続けてほしいなと思います」(ダンラップ菜帆子さん)